● 大沢池の不思議な光…♪
Osawa no ike : Located in the east of Daikakuji, this is the oldest artificial garden in Japan surrounded by woods and a pond spanning a distance of approximately 1 km.
Emperor Saga built it imitating Dongting Hu lake in China. It is also called the garden pond.
There are two islands, Tenjin-jima Island and Kikuga-shima Island, and a stone called Teikoseki. This arrangement of the two islands and the stone resembles the basic form of Ikebana Saga Goryu.
大沢の池にでると、春の陽は西へと傾き、辺りはすでに暮れなずんでいた。
私はこの日、旧嵯峨御所の大覚寺で、今年の最初で最後となる“京の桜”を楽しんだ。
桜の季節は余りに短い。
桜の最盛期に、都合よく関西出張を作れなかった今年は、悔いが残る年となった。
堂宇を出て境内脇から、大沢池の船着場(観桜と観月の船)まで来ると、3人の親子連れが互いの手をとりながら、池面に漂う無数の“花筏(はないかだ)”を眺めていた。
暮れなずむ景色の中で、そこだけが ひと際あかるく見えたのは、
桜の樹々を抜けた西日が 親子の周囲に集中的に当たっていたからに ほかならない。
親子を包む光が美しく思える、間違いな今日一番の情景、my special favorite!
私はとっさに、首からさげていたデジイチに、手をかけた。
測光ボタンを“スポット測光”に変えながら、アンセル・アダムスの『ゾーン・システム』を意識した。
日暮れ時の、俗にマジカルアワーとよばれる時間帯の光は、例えようも無い不思議さを
伴う…とても“美しい光”であると同時に分刻みに様相を変える“難しい光”でもある。
ネィチャーフォトを、風景写真を志された方はだれも、ご存知のことだが…、
美しい情景を美しいままに写し留めるには、それなりのテクが求められる。
出張カバンには、いつも“フイルムカメラGR21”を忍ばせている。
仕事で関西にきたときは、できるだけ時間を作って…京都へと足を延ばすようにする。
そして、桜や紅葉の季節ともなれば、携帯するカメラは…デジイチに代わる。
確実な晴天が約束される時などは、なお更だ。
光を読んで、暮れなずむ情景をキレイに写し取りたいと、願った。
アンセル・アダムスの“ゾーン・システム”は、すでにC社やN社のみならず、S社やP社など…、
ほとんどの一眼レフの中に吸収されて久しい。マルチの分割測光が、その最たるもの。
それでも先人が苦労して完成させたゾーン・システムを学ぶことに、今日でもそれなりの
意義は残っていると思う。
“親子”にスポット測光してオート・ブラケティング。
“光る漣”に…、、“向こうの山のスカイラインに灯った明かり”に…、、と操作を繰り返す。
もちろん、ブラケッティングの設定にもノウハウがあるのだが…!
何枚も撮った中で、最も気に入った一枚が、今回掲示の写真。
作品としてはイマイチであるが、私が撮りたいと願った『暮れなずむ時間帯の光』は、それなりに写し留めることができたと思っている
.
Saturday, April 17, 2010
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こんばんわぁ^^
ReplyDelete素敵なシーンですね!
夕陽のスポット・ライトに照らされて
浮かび上がってるようです。
GR21をお持ちなんですか。
凄いな!
憧れのカメラです(^^;
ゾーン・システム・・・
私も学ばなくっちゃ^^
桟橋の先端で池を眺める親子の
ReplyDelete美しい一面を捉えた写真ですね。
カバンにそっと忍び込ませたカメラで、
あっと思った瞬間にカメラを取り出して、
シャッターを切る。
その時カメラを持っていなかったら
見逃していたであろう瞬間を、
大切に残したいですね。そのためにも
テクを学ばなくてはなりませんね。
ポチ!
☆★☆ rayさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete早々のコメントに感謝いたします。
そしてrayさんは、すでにAnsel Adamsを超えていらっしゃるのでは…♪
μフォサーズの“ペン”と“アートフイルター”で…\(^o^)/
GR21はフイルムカメラですが、超軽量で超コンパクト…その上写りが最高です(^^♪
私は今…デジタルでこのGR21に代わるものを探しています。
☆★☆ Codyさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete暮れなずむ中に、西日のスポットライトを浴びる“親子づれ”♪
それはまるで、人の情感を掻き毟るような“情景”でした。
平安の雅を代表するような…庭の桜を愛でた後で、外に出てから、この光景に出会ったのです。帰り道で、偶然出会った情景でした。そしてCodyさん、わたしは、京都に立ち寄れそうな時間がある時は必ず、カメラを持参するようにしています(^^♪
良い光に巡り会えましたね。(^_^)
ReplyDelete湖に桟橋見ただけで私などはマイケル・ケンナの世界になってしまいます。(^_^;)
光がどんどん変わるなかで冷静に判断しスポット測光で周辺を暗くする。
親子が主役となる。
ん~、私にはまだ無理かな。
恐れ入りました。(^_-)
こんにちは
ReplyDelete京都で良い出会いがありましたね
とても素敵なシーンです
GR21はレンズが単体でライカ用に作られたいいカメラです
一眼レフで色々な操作して撮るのも楽しいですよね^^
済みません
ReplyDelete朝、眠い目で書いたものを今見直したら誤字だらけ・・・
下の方に訂正させて頂きます。上のものはどうか削除御願い致します。
美しい情景を美しいままに写し留めるには、それなりのテクが求められる。
・・・何の知識のないままに写真を撮り、果ては写真中心にブログを立ち上げてしまった私には耳の痛いお言葉(笑)
それでも、この言葉の意味はだんだんと分かってきたように思います。思ったままの三輪山の姿を皆さんにお伝えできたらどんなにいいかとは思っているのですが・・・
日暮れ時の、俗にマジカルアワーとよばれる時間帯の光は、例えようも無い不思議さを伴う
・・・誰そ彼時・彼は誰時・・・古人はこの時間帯を何かしら特別なものと理解していたようです。ことに「逢ふ魔が時」という語に至ってはまさしく「マジカルアワー」との感覚が彼らにはあったのでしょうね。
Graymanさん、こんにちは。
ReplyDelete素晴らしいお写真ですね~。
マジカルアワー(映画にもなりましたね、「マジックアワー」)に佇む親子3人の背の美しいこと・・・。
語りかけたくなります。(^^)
私は写真のテクニックについてはよくわからないのですが、
「写真」は「出会い」だな~といつも感じています。
心が動くその一瞬に出会えた“喜び”が写真にあふれ出ているものこそが素晴らしいと思うのです。
そんな写真に出会えるGraymanさんのブログもほんとうにステキです。
☆★☆ Tinyさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete凄いですねタイニィさん…光の捉え方で~“マイケル・ケンナ”の名が直ぐに、でてくるとは(^^♪ 私は今、完全に“軽装のスナップ中心”ですが、かつては“風景”を撮っていたこともあります。
ケンナも光をうまく捉えた精緻な写真をたくさん撮っていますね。
有名な写真集を観る、沢山の写真展に出向く…、タイニィさんをみているとかつての自分の姿がダブります。 私は時間がかかりましたが、タイニィさん写真の進歩は、私に比べて10倍ぐらい早い!(恐るべしTiny♪)
☆★☆ yutaさん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteフイルムカメラでは、レンズの良し悪しが、そのまま作品に影響しますよね。
MTF曲線でも明らかな様にGR21に搭載されたレンズは一眼レフに負けない写りをしてくれます。 しかも超コンパクトで、リバーサルとの相性も良く…今も、たいへん重宝しています。
実は、GR21に匹敵する “プレミアム・デジタル・コンパクト”を探しているのですが…
☆★☆ gatayanさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete最新のレタッチ・ソフトを用いて、レタッチ技術を習得されれば、何でもできる時代になってきました。 それでも、素材(元の写真)が良い方にアドバンテージがあることは間違いないと思います。 “光の捉え方”が、重要なファクターであることも、間違いない事実だと思います。
朝と夕方、とりわけ“風景を撮られる方々”にとっては、これらの時間帯が特別な意味を持つようです。
☆★☆ ニーナさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete『一期一会』などと、極言しなくとも、写真は…おっしゃるように「出会い」なのかも知れません。 そして…カメラを持っている時と持っていない時では、物の見方が違ってくる…という定説も又、事実なのだと思います。
特に、光が綺麗な時は、総てのものが印象的に見えてきます。
日常の中に、耀く一瞬を見つけ、これを写しとめる…これこそ“出会いの楽しみ”、そして“スナップの醍醐味”なのかも知れません。
風景を撮る時の 諸注意にうなずきました
ReplyDeleteとっさに スポット測光に出来るか・・呟きながら
カメラもですが 暮れなずむ という言葉
いつか使いたいです 日本語も英語も堪能なんですね
凄いわ!
自然のライティングの神様が舞い降りて
ReplyDelete親子だけにピンスポを充てたような、
そんな情景ですね。
僕はGR10をいつも持ち歩いていました。
デジタルで代わりのものをと思いつつ
なぜかでかいやつを買ってしまってます(笑)
昨日 じっくり眺めたはずの写真なのに
ReplyDelete今日また見ても なんか夢の中に誘い込まれる
ような気持ちになります
記事のせいかしら・・・
素敵なシーンですね。
ReplyDelete三人の背中越しの水面、桜の夕景は
普段より時がゆったり流れてるような気がします。
大沢の池を訪れたのはもうずいぶん前、
龍の舟があったように記憶しています。
夕景に臨む残花の時系列 あかね
☆★☆ Tonkoさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete恐れ入りますTonkoさん…(^_-)-☆
私は『暮れなずむ』って言葉を、あの一世を風靡したテレビドラマ金八先生の主題歌から学びました(笑♪)
そして『英語の件』::「キザだなぁ~」って思われる方もいらっしゃるでしょうが、外国の友人達は皆、e-Mailでコメントをくれるのです。 その友人たちも、日本語が読める方はとても少ない。
ですから、ちょっとだけでも説明できるような…コメント書き込みの材料を、提供しているのです。
『写真の撮り方』::最近の“デジタル一眼レフ”であれば、技術的には~ほとんどカメラ任せでも、それなりの写真が撮れるのではないでしょうか。ISO感度を800とか1600とかに上げれば、三脚の出番も少なくなる。手振れ補正機能を用いれば全紙くらいまで引き伸ばしても大丈夫(笑♪)
☆★☆ kmaeda16さん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteたしか28㎜レンズでしたよね、GR21は超広角の21㎜で、しかも明るかった(^^♪
いずれにしてもリコーのレンズは、本当に凄かったし、値段的にも“超リーズナブル”!
しかも“135フイルム”ですから…超軽量で超コンパクトながらも、EOS1DsやEOS5Dのように“フル・フォーマット”な訳ですからね(*^^)v
背広のポケットに収まるくらい“軽量コンパクト”で、“フル・フォーマット”、しかも“超広角”で、値段は10万円くらい…あははっ、だれかそんな「デジタル・カメラ」作ってくれないかなぁ…(笑♪)
シロチャンのパパ
ReplyDeleteいつも ボチありがとう御座います。
随分とカメラに詳しい よおですね・
今日は、秘密基地からも、ポチしましたよ。
私のカメラは、cmosセンサーが、
ReplyDeleteフルサイズではありませんが 普通のデジイチ
と同じ大きさです レンズも28ミリです。
しかも、重さ250gでポケットに入るサイズです
ブログの始めの写真は全部これで撮りました。
ただ ズムーが無いので デジタルズムーを(3倍)
使用しています。シグマDP-1です。
いい光を見つけましたね。目で見て美しい風景は
ReplyDelete写真にしても美しい。その美しさを際立たせるには
写真表現のテクニックを瞬間的にいくつも操作出来る
腕とそれを表現出来るカメラがあってのこと。
本日の写真も素晴らしい写真です。
この親子の後姿が色々なものを想像させますね。
ReplyDeleteそして夕暮れの光が心を表しているかのようです。
この子達の将来に感情を移してしまう
そんなスナップ写真の奥深さを感じました。
☆★☆ chicoさん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteこの上ないお褒めのコメントをいただき、とても嬉しく思っています(^^♪
『スナップ写真』は、何気ない日常を撮る写真作法です。
日常が“人それぞれ”に在るように、写真の評価も“人それぞれ”となるようです。
なんとも嬉しいご評価をいただき…、
きっとchicoさんは、叙情あふれる日常をおくっていらっしゃるのだろうと…私は、考えた次第です!(^^)!
☆★☆ 茜さん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteなるほど『残花の時系列』…今年の桜は例年以上に寿命が長かった様にも思えます。そして、確率過程のように時間に関係する確率、スナワチ時系列的確率で桜の……ってか、あははっ、私はどうも~話が飛躍しすぎるようで(*^^)v
龍の舟…この大沢の池は“日本三大名月鑑賞池”に数えられ、中秋の名月に『観月の夕べ』が催されます。このとき写真の親子が居る桟橋から、龍の船が出ます。きっと茜さんは、中秋の名月に大沢池を訪れたのですね(^^♪
Graymanさん~こんばんは~♪(=^^=)
ReplyDelete親子の後ろ姿の写真すごく素敵~♪
この景色のなかに親子に光があたってて
なんとも不思議ですごく綺麗で見入ってしまいました♪
本当に絵になりますね~凄い!!
Graymanさんの写真メッチャ大好きです~~(^_^)vブイ♪
☆★☆ シロチャンのパパ さん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteいつも応援いただき、とても嬉しく思っています。
これからも、どうぞ宜しくお願い致します。
当方、仕事が忙しくなると、気ままに…1ヶ月でも2ヶ月でもブログを休止してしまうことがありますが…この件も、なにとぞよろしくご了承賜りたく、宜しくお願い致します。
十数年前でしょうか、 “フォトコンに応募する日々” をおくっていたことがあります。
その頃は、いろいろな雑誌や書籍で、撮影技法や有名作品の勉強をしたこともあります。それでも技術の進歩は余りに早く、嘗て取得した知識や技法は、陳腐化の一途をたどっています(笑♪)
☆★☆ シロチャンのパパ さん(再)…♪ ☆★☆
ReplyDeleteなるほど、こだわりの一台は、ΣDP-1でしたか !(^^)!
Σの撮像素子は当初から3層構造の“色彩表現重視の優れもの”でしたよね。
素子のサイズがAPS-Cサイズより少しだけ小さめですが、3層構造の色表現は…、コンパクトサイズで…デジイチを凌駕する写り~と言っても、決して偽りではないのでしょうね。
レンズ画角も28㎜ということで、これも全く文句なし! あははっ、ちょっと食指が動き始めて~います(*^^)v
☆★☆ schopさん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteお褒めにあずかり光栄です(*^^)v
今回は、光に恵まれました…写真の神様がストロボを焚いてくれた…そんな気分です
schopさん、写真はやっぱり光次第なのかも知れませんねぇ!
如何なる光に対しても、“デジイチ”は…やっぱり最強なのかも知れません。
☆★☆ rukjpk2さん…♪ ☆★☆
ReplyDelete過分なコメントに感謝です。
人の居る情景は、写真に写る人のしぐさから、観る人の想像をどれだけ喚起できるかが…勝負だと思っています。
風景写真の名手から、本日も又、とても嬉しいコメント!
こころより感謝いたします(*^^)v
☆★☆ nekoさん…♪ ☆★☆
ReplyDelete私も、sixtupo-nekoさんの写真メッチャ大好きです~ (*^^)v
それは、前田真三さんが見つけた“新しい日本の風景”であり…北海道美瑛町・上富良野町一帯でnekoさんがお撮りになる“nekoさんの写真世界”なのです\(^o^)/
この日は、写真の神様が、私のために“すぽっとらいと”を準備してくれたようです
nekoさん。いつも嬉しい応援に感謝です(^_-)-☆
想い出の地、京都ですね^^
ReplyDelete大沢の池から桜が見えますね。
私は、大沢の池には行ったことあると
思うのですが、いつ行ったかな?^^;
という感じです^^;
広沢の池と近かったでしょうか?
こんな私は、京都人です(笑
☆★☆ ricora-sさん…♪ ☆★☆
ReplyDeleteそうなんですねぇ、ricoraさん、幾つになっても京都はやっぱり想い出の地なんです(笑♪)
広沢の池は、市バスや京都バスが走る(昔の“産業道路”、、今の“きぬかけの道”の延長にあたる)道から見える池です。むかしは好く下駄履きでこの道を歩いたものです。仁和寺から福王子の交差点を越えて、宇多野のユースホステル脇を通って歩きました。広沢の池までくると『いよいよ嵯峨野に入ったなァ…』って、感じたものです。
大沢の池は、その北側に位置する池です。距離的には近いのですが、バス通りや広沢の池よりも少しだけ高い位置にあるようで、バス通りや広沢の池からは見えなかった…と思います。かつてTV放映されていた“暴れん坊将軍”の毎回のように出てくるロケ地(池のほとりに小さな社がある場所)は、大沢の池です(*^^)v